東北地方日本海側の風流山車祭り
角館の飾山 (秋田県旧角館町) 神明社・薬師堂 |
9月7日から9日まで、18基の飾山(おやま)が昼夜を問わず町内を練り歩く。飾山は鎮守の2社や佐竹屋敷をめぐり、同じ道を2度通らないで自町内に帰還しなければならない。神社参拝を済ませていない飾山は他の飾山に道を譲ってもらえるが、すべての飾山が参拝を終える9日の夜は優先権がなくなるので、互いに道を譲らず「山ぶっつけ」をして進路を争う。 (平成14・15・16・24年見物) |
土崎の曳山 ( |
7月20・21日両日に開催され、年によって若干変動はあるが、おおむね20基程度の曳山が出る。町内の人形師が一手に担う山車人形は、荒々しい表情で髪を振り乱した上半身裸のものが主役で、きちんと衣装を着けたやや小振りな人形が脇を飾り、通常2〜3体でひとつの場面を描く。各々の人形が誰を表わしているか小札で示す他、人形飾りの内容を表す外題を各町内で考え、韻文調にまとめ大札に大書する。背面には赤く染めた行灯で櫓を作って囃子方を乗せ、その上に世俗を風刺した川柳を道化人形とともに飾る。土台は竹枠を暗幕で覆った夫婦岩で、中に神明社のお札を納め、人形の添えて「ねじこ」やビニール製の造花を飾る。松は縦に伸びた若松を使い、屋根のように掛けるのではなく山に生やす形で飾る。夜は「山」から手前に向けて竹竿を2〜3本伸ばし、提灯を吊るして人形を照らす。曳山が動くときには音頭上げ(沖上げ)があり、引き子が輪にした引き綱を持ってぶつかり合いながら走って引き回す。すべての曳山が合同で動くのは21日で、正午前には穀保町に全ての曳山が揃い、午後からの日中運行と午後9時から深夜に及ぶ「戻り曳山」が行われる。「戻り曳山」では行灯で明るい背面を前にして運行され、曳山が行き過ぎる後ろ姿に人形飾りが展開される。 (平成15・16・17・25年見物) |
浅舞の山車 ( |
9月第3週末に開催される。山車は人形山車が10基に「踊り山」が加わる。人形は秋田市土崎・大仙市角館・山形県新庄市などで使われているものを借り入れ、自前で衣装を着せる・配置を変えるなど地元で手を加え、独自の山車に仕上げる。進行方向に向かって側面に飾りを作る団体が多く、送り人形を伴う山車は極めて少ない。囃子は山車の後方に屋根をかけて太鼓を据え、歩きながら奏でる新庄流であり、曲目は角館と同じものや浅舞独自のものなど幅広い。 (平成16年見物) |
横手の梵天 ( |
2月16日に等級審査が行われ、翌17日の午前中に町内を行進し、旭岡山神社に奉納される。梵天は当年の穀物を象徴し、これを予め神に献ずることで豊作を祈願する「予祝」の行事である。 (平成16年見物) |
新庄の山車 ( |
8月24日から26日まで、約20基の「やたい」が市内に登場する。飾りを進行方向に向かって横向きに作るのが特徴で、他地域における見返し・送り人形・送り絵に該当する飾りは無い。木彫りの頭・手足を人形師に発注し、町内で木目込み式に組み立て衣装を着せる。外題にもよるが、通常1台につき5・6体人形を使う。人形飾りの主題は「歌舞伎もの」と「伝説もの」に大別され、武者ものは主に後者に属する。地元の伝説を扱った作品も多い。必ず演題名に「風流」が先行するが、新庄では時間空間を越えた山車飾りならではの世界観を示す言葉として使っている。表彰制度があり、優秀なものは博物館や駅などに1年間展示される。 (平成15・16年見物) |
岩ヶ崎の山車 (宮城県栗原市) |
7 (平成16・17年見物) |
文責・写真:山屋 賢一
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||