川口豊城稲荷神社例大祭2016

 

 裸人形・歌舞伎もの・武者もの…と、3者の趣向が上手く分散した。

井 組 【風流 丸橋忠弥 /見返し 園井恵子

hspace=30

慶安泰平 千代田の城に 幕府謀反の 水の音
酔態演じる 丸橋忠弥 願い叶わぬ 濠の石


 江戸幕府4代将軍徳川家綱の御代、「軍学者」由比正雪は悪政に苦しむ牢人衆を集めて幕府転覆の策を練った。謀議に与した一人 丸橋忠弥(まるばし ちゅうや)は槍術に秀で、酔った振りをして江戸城に忍び込み濠(ほり)の幅をはかったりしたが、企み破れて捕らえられる。
 大勢の捕り手を向こうに井戸端で大奮戦する忠弥の姿は主に戦前、芝居や無声映画にさかんに採り上げられて人気を博したものである。

hspace=30hspace=30
『幡隋院長兵衛』や『湯上がり為朝』にも見られた、伝統的な水の表現


 盛岡型の山車に登場するのは昭和56年以来実に35年ぶりの、非常に珍しい演題である。






下町山道組 【風流 雨の五郎 /見返し 鬼剣舞

hspace=30

花の姿か 歌舞伎の見得か 元禄見得の 江戸の春
(見返し)みちのく芸能 まつりの花が 川口祭りで 舞い踊る

※当山車原型(昭和61年八幡町い組)・演題紹介 同構図先行作(町内)※


 川口に山車が復活して最初の年、下町山道組の盆を飾ったのは盛岡八幡町の雨の五郎であった。巻手紙を伴わず豪快に番傘を掲げた見事な趣向であったという。
 本作はその再現を目指し、自作後初となる歌舞伎演題に挑んだ。

hspace=30hspace=30
(音頭)金糸銀糸の胡蝶が舞って 曽我の五郎が見得を切る








み 組 【風流 真田幸村 /見返し 竹林院(幸村の妻)】

hspace=30

秋の祭りだ 稲荷の山に み組太鼓が こだまする
武勇轟く 知将の真田 ひのもと一と 名を残す

※町内他組作例・演題紹介※


 当年NHK大河ドラマの主人公、ドラマが流行った割にはあまり山車に出ず、盛岡系ではこれが唯一。
 赤備えは大坂夏の陣の最終盤・寡勢で徳川家康本陣を急襲する際の雄姿である。

hspace=30hspace=30
み組にとって、騎馬武者は本作が初挑戦。表裏を対応させたのも珍しい





※正式な演題と、祭典山車歴代演題

撮影・音頭収集:山屋賢一(平成28年9月24日)
岩手県岩手郡岩手町川口豊城稲荷神社祭典山車
(管理人連絡先:sutekinaomaturi@outlook.com)
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送