仙台祭系()の山車行事

 

分布域:岩手県央部、岩手県南部、岩手県南沿岸、宮城県北部 

 

岩手県央部 1・2・3 

花巻の山車(岩手県)

 

鳥谷ヶ崎神社・花巻神社(花巻まつり)


 もとは9月5・6・7日に開催されていたが、現在は9月第2週末に3日間の日程で行われるようになった。町内手作りの山車が例年10基以上参加する、岩手県を代表する風流山車祭りである。山車は午後に出発し、夜は大通りのアーケード街をパレードする。全町内が夜間照明にガスバーナーの生の炎を使い、放送で流れる共通の音源(笛・三味線)に合わせて小太鼓大太鼓をたたく。山車の背面に積まれた大太鼓を男衆が歩きながら叩き、小太鼓は手押し車に何列かにわたって並べられ、稚児装束の少女が叩く。引き子は太鼓に合わせて提灯を上げ下げする。囃子には「おもて囃子」と「うら囃子」があり、運行中は前者・休憩中は後者を演奏する。山車の演題は一般的な戦記物のほかに、地元伝承や北松斎公(花巻の最初の殿様)、宮沢賢治の童話に取材したものなどがある。演題は必ず「風流〜の躰」とつけられる。
 写真は上町『桶狭間』の山車で、今川の本陣に切り込んだ若き織田信長の姿、諸所にガスバーナーの生の炎がともっている。

 

JR最寄駅)東北本線「花巻」

 

 

 

鏑八幡神社(土沢まつり)

 

 9月第3週末に2日間開催される、旧東和町土沢の秋祭り。山車は駅上組・中下組・鏑町の3台で、いずれも大人形の盛岡風の山車だが、飾り方・運行作法は花巻周辺に近い。造花は桜・牡丹・菊・菖蒲などおおむね花巻と共通し、松は半分ないし全部が生木ではなく作りものである。裸電球を竹の軸につけて花巻のガスバーナー同様に飾り、独特の優美な夜間電飾を行っている。囃子は山車に乗らず、背面に大太鼓を備え、小太鼓は先行する屋台に乗せて稚児装束の少女が叩く。歌を歌い、撥を回したりしながら叩くのが特徴である。囃子は4曲あり、進行中に絶えず曲を変える(場面に応じて、では恐らくない)。山車同志がすれ違うときは双方しばらく動かず、お互いに声を荒げて囃子を競う(山車のかけあい:各日19時開始)。
 中下組は立派な大八車の台車であり、山車自体が高く見える。駅上組は盛岡の山車人形に自前の人形を織り交ぜて使った年もあるが、現在は自前の歌舞伎人形などを飾っている。鏑町は花巻山車を借りた時期もあったらしいが、平成21年の復活後は盛岡の城西組から人形を借り、近年は一部だけ借りて大部分を自前製作するまでになった。
 祭典両日とも山車が午後3時から夜9時過ぎまで出る他、町内に伝わる早池峰神楽の権現舞や鹿踊りが披露される。山車の動かない宵宮(前日)は、鏑八幡神社の神楽殿で奉納神楽が長時間にわたって行われる。
 写真は駅上組の山車『安宅の関』で、金剛杖を振り上げた弁慶が盛岡観光協会の人形、打たれる義経が主に自前の人形である。

(平成15年より見物)

 

 

JR最寄駅)銀河ドリームライン釜石線「土沢」

 

 

 

天満宮神社(北笹間火防祭)

 

 毎年3月25日に開催される北笹間(旧和賀郡)の火防祭で、林崎班・上組・堰六組・千刈班・下野班・内野組から計6台の山車(ヤマ)が出る(組称は「班」と「組」が混在)。山車は祭典当日の早朝に各公民館で組み上げられ、午前9時前には天満宮前に並び、神輿・大乗神楽とともに夕方4時頃まで合同で運行する。かつては各地区の総代宅を回ったが、現在は各公民館にて接待を受ける。参集・解散時の他は山車が個別に動くことは無い。
 山車は二輪のリヤカーを台車とし、中央に張り子の岩・岩肌には残雪を模す白い吹きつけが入り、これを囲むように飾り付けが行われる。全面に短冊付きの紙桜、背面には紙藤と松が付き、下部は笹で覆う。組によって、桜の染め方や藤の意匠・笹が絵になったり波の絵・欄干・紙アヤメや紙牡丹が加わるなど変化がある。人形は前部分のみのところが多く、マネキンや稚拙な手作りのものが大半で「風流  〜の体(躰)」と題がつく。題材は朝ドラや時事ネタが多い。
 囃子は花巻まつりと同じものを録音源で使い、しばしば歌謡曲やラジオ放送などに切り替える。現在鳴り物を積んだ山車は皆無だが、以前は生演奏も行ったという。袢纏は各組10枚程度で防寒着の上から羽織り、綱に付く引き子と側面背面で台車を押す者は半々くらいである。
 写真は千刈班の山車で『マッサン』。この班は他と逆で、人形を中心に周りに岩を飾っている。

(平成27年見物)

 

 

アクセス)東北本線花巻駅よりバス「尻平川行き」で「林崎」下車

 

岩手県央部 4・5・6 

北上の山車(岩手県)

 

秋葉神社(二子)


 旧暦2月8日に開催される二子の火防祭で、万代講(上宿)・代々講(和小路)・秋葉講(下宿)の3台の山車が運行する。現在の開催日は春分の日周辺の土曜日であり、山車は午前10時ころ出発するみこし行列に随行し、日中いっぱい運行する。トラックを木枠で囲って背面に人形飾りを作り、進行方向には張子作りの秋葉山を飾る。人形はマネキンや稚拙な手作りのものが主で、「風流  〜の躰」と題がつく。桜は玉桜以外にいくつかの手法で作られたものを併用している。囃子は花巻まつりでおなじみの「吉原ばやし」で、二子から花巻に伝えたとされる。辻で数種の手踊りが披露される。写真は代々講の山車で『五条の橋』。
(平成17・22年見物)

 

JR最寄駅)東北本線「村崎野」

※実際に見に行ってみて

 

 

江釣子神社  

 

 長らく4月3日に行われる恒例があったが、現在は4月の第1日曜に開催されている。山車は9時過ぎに神事を終えて出発し、町内を日中いっぱい運行する。毎年江釣子駅前の第5区が大河ドラマの山車を出しているほか、第3区宿組・七区組など何年かに一度出す地区もある。複数台の運行があっても、山車が一堂に会するような場面は無いようである。いずれもマネキン人形の着色か発泡スチロールを削るなどした手作りの山車であり、玉桜や紙製の切花を飾り、幅の狭い立岩で山車を前後に区切って表裏に趣向を作っている。演題には「風流」が先行し、「の躰」と締めくくられる。囃子(稚児姿)は山車の前の部分に乗り込み、手押し車は先行しない。曲は二子や黒沢尻と同じ「吉原」「わか囃子(帰り囃子)」である。余芸はいくつかあるが、太神楽のはやし舞が入るのが当地の特色といえる。
 写真は第5区の見返しで『走り続けろハルウララ』。時事を採った見返しである。
(平成16・17年見物)

 

JR最寄駅)北上線「江釣子」「藤根」

※実際に見に行ってみて

 

 

 

秋葉神社(黒沢尻)

 

 黒沢尻の火防祭は4月第4週末(日高火防祭と重なる場合は前の週)の開催で、毎年おおむね2〜3台の人形山車が運行されている。毎年出すのは7区と12区、3区は不定期、6区は2年休んで3年ごとに出す。12区は盛岡から借りた山車だが、3区と7区は全て自前の、等身大の人形を使う花巻風の山車である。着物姿の三味線や稚児姿の小太鼓が乗り、小太鼓を乗せた手押し車が先行し、大太鼓は背面に据えられ大人が歩きながら叩く。囃子は「吉原ばやし」と「帰りばやし」で、神社や商店の前で山車を止めて余興を見せる。神社の火防祈祷印をついた白黒刷りの山車の絵が祝儀返しに配られ、店先に貼り出される。
 照明を伴う夜間の運行は土曜の1日目のみで、7区は諏訪神社前・青柳町などを日の落ちた午後6時過ぎに通過する。全山車の合同運行は2日目の昼過ぎに秋葉神社の神輿渡御に続いて行われ、北上駅前・諏訪神社前を経て諏訪町を通過し日没までで運行を終える。
 7区(新穀町)は等身大の人形を複数使い、牡丹は紙製で赤と黄色を混ぜて両側同じように飾る。他に、百合や菖蒲・菊や蓮も紙で作って岩間に咲かせる。余興に神楽の下舞と権現舞を半纏姿で踊り、山車の前に蛇頭をいくつか乗せている。両日とも中心街に入る機会が多く、比較的探しやすい山車である。3区(本通り)の山車も表は等身大の人形を複数上げることが多いが、1体しか飾らない場合は大きい人形を使うことがある。牡丹は見始めの頃は紙製で、近年は主に金縁の布牡丹(赤・白・黄・紫)を使うようになった。起き上がりや横に開く仕掛けを入れた年もあり、夜は花巻風にガスバーナーの生の炎で山車を照らす。余興は手古舞踊りで、いくつか曲目がある。自作2組では共通して見返しの真ん中に滝を流し、上流へ登る鯉が飾られる。
 写真は平成17年の七区の山車『日本武尊』、夜間運行の様子。
(平成15年より見物)

 

JR最寄駅)東北本線「北上」

※実際に見に行ってみて

岩手県南部(東磐井郡) 1・2 

一関の山車(岩手県)

 

千厩夏祭りの山車

 

 7月最終土曜日に行われる旧千厩町の夏祭りに登場する山車。花巻等から人形を借りて作っている山車もあるが、全て自前で仕立てているものもある。新町の山車は等身大の木の人形を使い、装飾は紙製の造花が多く、気仙地域の山車の作法に通ずる部分があるが、演題名には「風流」「躰」はつかない。囃子は千厩の盆踊りを放送で流し、これに合わせて太鼓を叩く。夜間の運行で、照明が伴われる。

 写真は平成16年に登場した『新撰組』の山車、飾り部分が前後に回転する仕掛けがあった。

(平成16・26年見物)

 

    JR最寄駅:ドラゴンレール大船渡線千厩駅

 

※実際に見に行ってみて

 

 

 

室根大祭の袰祭り

 

 閏年の翌年に行われる「室根神社特別大祭」にて、最終日に仮宮巡り・折壁町内行進を行う6台の山車。ゴムタイヤ2輪の簡単な台車の上に岩場を組み、中央にご神体を安置する館を建てて表裏に人形を飾る。表を「前風流」背面を「送り風流」と呼び、前風流には幟を背に十字に背負った騎馬武者の趣向が多く用いられる。牡丹は「曲録の花」を使い、色とりどりのものを両脇に各7個付ける。人形の足元に垣根を作り、菊の花を飾る。「お殿様」といって裃を子どもに着せて馬に乗せ、山車に先行させる。運行時に囃子は付かず、曳き子が「わっしょいわっしょい」と掛け声をかけて山車を揺らしたり、回転させたりするだけである。町内の若衆で運行されるが、奉仕者の名を明確にして個人の出資で山車を出すことが多く、共同出資の場合は「寄内(よない)」と呼ばれる。祭典関係者が山車に等級をつけ、一番上等なものが行列最後尾、次に上等なものは行列の先頭に配置されるという。
 写真は若菜沢袰祭り『義経の初陣』。このように複数の人形を使う例は少数派。

(平成17年見物)

 

(参考)

開催日:旧暦の9月17日から3日間、近年は10月第3金土日

時間帯:最終日(日曜)朝8時仮宮三巡・9時町内・10時半解散

最寄駅:JRドラゴンレール大船渡線折壁駅

 

 岩手県南沿岸 1

陸前高田市(岩手県) 氷上神社・天照御祖神社

 

 5年に1回開催される二社合同式年大祭に登場する山車4台。館山車といって、台車の舞台の中央にご神体を安置した「やかた」を立て、前後に人形飾り、左右に岩や紙製の造花や波しぶきなどを飾ったもの。館を著しく背高に作り、電線をよけるときはこれを後方に倒す。このときご神体も一緒に倒れる。人形飾りは正面から見るよりも、斜めから眺めたほうが見栄えがするように作られているようで、見返し人形も、背面の中心ではなく左端右端に寄って横向きに目線を設定している例が多い。表の趣向は騎馬武者を用いたものが多く、必ず馬が草鞋を履いている。花は全て和紙作りで、岩場に差し込んである菊・藤、色とりどりの紙牡丹(水沢や広渕で見られるものに似ている)、数種の製法による桜などのほか、団体によっては椿が添えられることもある。水しぶきは竹串を水色に塗って、先に紙を巻いている。囃子は当地の虎舞・権現様に見られるものと同じで、背面に据えられた太鼓ひとつをたたき、笛を添える。平成に入ってからは2・7・12・17年に開催されている。
 写真は平成17年の大町の山車『義経八艘飛び』。義経の足元の小型の御座舟が珍しく、赤い幟で顔が隠れているのは、碇を差し上げた平知盛の人形である。
(平成17年見物)

 

(参考)

開催日:10月第3週末

山車組:大町組・荒町組・和野組・森前大石鳴石馬場組

最寄駅:JRドラゴンレール大船渡線陸前高田駅

 

 

 岩手県南沿岸 2

大船渡市(岩手県) 天照御祖神社

 

 盛町五年祭(天照御祖神社式年大祭 4年に1回)に「館山車」と俗称される風流山車が2台登場する。電線を避けるために山車の中央に立った館を後ろに倒す仕掛けがあり、館を立てると高さは10メートルほどになる。館は柱にくくった綱や竹竿などを使って手動で倒す。山車人形は表裏に配し、ともに「風流」を冠す。騎馬武者ものがよく採り上げられ、どの人形も支えの柱がまったく見えないように組まれる。館の中央に安置する束帯姿の神像と、柄杓をささげた女性の像は、演題に関わらず必ず飾られる。このほかに和紙で作った牡丹(曲録の花)、桜(玉桜ではない)、菊、藤などを飾る。藤は幹を伴って一番下に飾られる。囃子は太鼓2つと笛を使う。木町組は歩いて叩くが、下町組は山車に乗って叩く。宮城県北部のリズミカルな山車囃子とは似ておらず、陸前高田の七夕囃子に近い。
 館山車のほかに太鼓を積んだ風流囃子屋台が7台運行し、このうち上木町・吉野町の2台が、背面に人形飾りを伴っている。
 写真は平成10年の式年祭の様子を撮影したもので、人形は義経。見返しは那須与一で、扇の的が写っている。実際に見物に行った年も、これと大差ない趣向の義経の山車が出ていた。

(平成18年見物)

 

 岩手県南沿岸 3

住田町(岩手県) 天照御祖神社

 

 5月4日に開催される世田米(せたまい)の式年大祭(3年に1回)に登場する山車のうち、仲町組の山車のみが騎馬武者の人形などを乗せた風流山車で、神像を納めた館を中央に頂き、背面に「見返り」を備えたものである。造りは陸前高田市高田町の館山車に近いが、高さは4メートル前後に調整されていて折り曲げの仕掛けは無い。大船渡地方の権現様の入り拍子に似た曲と、陸前高田のけんか七夕太鼓に似た曲の2曲の囃子があり、笛と山車後方を歩く大太鼓2基で奏でる。囃子とは無関係に「よいよい」という掛け声で山車を引く。平成10年は『関ヶ原の戦い/八重垣姫』、平成16年は『桶狭間の戦い』、平成19年は『源平の戦い(写真)/藤娘と八重垣姫』の山車が出た。
 祭りには、このほか道中踊りの屋台(曙、東峰、愛宕、中沢)や権現舞の太鼓屋台などが登場する。


(平成19年見物)

宮城県北部 1 

石巻市(宮城県) 鹿嶋神社

 

 毎年4月第3日曜日に開催される「河南町広渕鹿嶋ばやし」の山車3台。明治期以来の優美な風貌の山車人形で、大型のものは中央に館を据え、前後に人形を飾る。中型のものは表面のみに人形を飾り、背面は造花や岩場のみである。山車の四方に盛り上がった張子の岩を、彩色によって滝や海に塗り分ける。桜は枝垂桜と立桜をそれぞれ奔放に飾り、側面には紙の牡丹、装飾同士の隙間には、「あらかくし」として紙で作った菖蒲などを飾る。休憩所ではあらかくしの造花を引き抜き、まつり囃子にあわせ「はねこ踊り」を踊る。
 囃子は仙台の雀踊りや栗駒岩ヶ崎の山車ばやしと同系統の、明るく闊達なもの。引き綱は中型山車2台のみが備え、大型山車は山車の前後で押したり曳いたりして動かす。囃子は山車の前の部分のみに乗り込み、大型については小太鼓のみが乗り、大太鼓は山車を留め置いた付近に設置して叩く。
 写真はお祭り広場に集まった山車、右側が『太公望』左側が『新撰組の見廻り』。大型山車の人形は、その年の大河ドラマをテーマとすることが多い。

(平成16・17年見物)

 

JR最寄駅

JR気仙沼線「前谷地」(石巻線でも通る駅です)

宮城県北部 2 

登米市(宮城県) 登米神社

 

 毎年9月第3土日開催の「とよま秋祭り」の山車で、約20基登場。粘土で作った素朴な人形を表裏に飾っている。
 演題は昔話を絵本調に作ったものが多いが、九日町の歌舞伎、三日町の能など決まった傾向で作るところもある。人形はそのつど壊し、作り変えるという。宵宮では午後に「風流大賞」の審査があり、夜は照明に等級をつける。台車はゴムタイヤが多いが、馬車ぐるまや鉄の車を使っているところもある。定型の飾りは桜と岩、波しぶきとこの地方独特の小川など。囃子はアップテンポのものから穏やかなものまで、全部で7種類ほど伝承している。
 写真は九日町の山車で、盛岡周辺ではおなじみの歌舞伎の「勧進帳」。演題名は『風流 勧進帳飛び六法の躰』で、見返しは富樫の人形であった。

(平成16年見物)

 

JR最寄駅

JR気仙沼線「柳津」(ここからバス接続)

※実際に見に行ってみて

 

 宮城県北部 3

栗原市 (宮城県)  

 

 7月最終週末に開催される「くりこま山車まつり」に10基程度登場。進行方向に対して横向きに飾りを作る風流山車で、かつては背の高い担ぎ山であったという。囃子は山車の後方につながれた台車の上で演奏され、新庄の囃子にも似ているし、広渕の鹿嶋ばやしにも似ている。木彫りの人形は少なく、青森県南でよく使われる菊人形風のゴム製人形が多い。一部を電動の仕掛けで動かす工夫がよく見られる。宵祭りでは山車の一部(3台程度)が夜間のみ運行、本祭りでは昼過ぎに全ての山車が連動し、町内を巡行する。岩ヶ崎には古くから山車行事があり、くりこま山車祭りはこれをイベントとして取り上げたものであるが、神輿行列などの祭事は見られない。
 写真は夜間運行に出発した山車「九戸政実」、政実の人形が乗馬ごと左右に回る仕掛けがある。栗駒には政実が斬首された寺院がある。

(平成16・17年見物)

 

※実際に見に行ってみて

 

 

 宮城県仙台市

仙台市(宮城県) 青葉神社

 

仙台青葉祭り

 毎年5月第3週末に開催。大河ドラマ「独眼竜政宗」によって脚光を浴びた仙台近世史にちなみ、藩政期の仙台祭りを復活しようと企画された。市内の企業が「山鉾」を運行しているが、大黒さん・三春張子風の鯛・巨大シシマイ・宝船などすべて永久保存版プレハブの山車で、人形山車の面影は全くない。宵祭りは市内アーケードにすべての山鉾が展示され、試乗体験用に一部を開放する。翌日の本祭りでは正午から午後2時過ぎにかけて武者行列などとともに市内をパレードする。祭りの見所の「すずめ踊り」のお囃子は宮城県北の山車囃子と共通する部分が多いので、もしかすると音楽的雰囲気は往時の姿に多少なりとも近いのかもしれない。

(平成15・17・18年見物)

 

※実際に見に行ってみて

※東北六魂祭レポート(平成23年7月16日)

 

 

 

【吉原ばやしについて】
 

花巻山車『因幡の白兎』

 吉原ばやしは現在の北上市二子地方で発祥したものといわれ、花巻祭りの山車のお囃子としてよく知られたものである。石鳥谷以北のアップテンポなお囃子と比べ優雅で穏やかなので、「京風」とか「祇園調」とかいわれる。

 北上市内で使われている吉原ばやしはリズムが緩やかで、山車が自分の町内に帰るときには、これとは別に「帰りばやし」という曲を演奏する。花巻祭りでの吉原ばやしは北上のものよりリズムが早く、旋律がよりはっきりしている。花巻の場合は「帰りばやし」は無く、山車が休止している時に「裏ばやし」をはやす(吉原ばやしは「表ばやし」である)。

 風流山車以外では、江刺甚句まつりで運行される町内屋台が吉原ばやしをはやしている。六日町銭町組の「祇園ばやし」は花巻とほぼ同じ吉原ばやし、南大通組の「風流秋葉ばやし」はリズムが緩やかで北上市内の雰囲気に近い。また、遠野の南部ばやしの冒頭部分が、北上市内の「帰りばやし」と非常によく似ている(遠野には吉原ばやしは見られない)。

 稗貫・和賀地方の山車行事について囃子の面から分類するならば、石鳥谷・盛岡は盛岡風であり、花巻含め北上諸地域(二子・江釣子・黒沢尻)と東和町は花巻風である。東和町土沢祭りの山車ばやしは、しかしながら吉原ばやしとは全く似ていない独自のものである。

 吉原ばやしは笛・大太鼓・小太鼓・三味線で演奏する。小太鼓は、稚児装束の少女により演奏される例が多い。小太鼓を手押し車に並べて乗せ、これを山車の前に先行させ少女たちは歩いて叩く。山車に小太鼓のたたき手が全く乗り込まないのは花巻と土沢、北上市内では山車の前の部分に小太鼓が乗る席がある。叩く時に撥を左右に大きく振ったり、飾り打ちを行うのも共通した特徴である。大太鼓は見返し人形の下に並べられた締め太鼓を歩いて叩く。

 盛岡地域から二戸地域にかけては山車ばやしは一般にアップテンポであり、花巻以南では一転して穏やかなリズムとなる。両者を併用する例は無い。青森県三戸地方では、三味線の入る優雅な囃子をお通りなど往路ではやし、自町内に帰る際はアップテンポな囃子に切り替わる。宮城県北部でも緩急両方の囃子を伝える山車行事がわずかながら伝わっており、盛岡と花巻で「囃子の住み分け」が行われたのではないか、とも思われる。

 

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