沼宮内稲荷神社例大祭2016

 



 或るポーズ・身構えを再現することについて、格段のこだわりと表現力を5者が5様に備えているとわかる。

新町組 【風流 橋弁慶 /見返し 静御前

岩手沼宮内山車

業かさだめか 五条の橋に 牛若弁慶 めぐりあう
五条の大橋 主従にゆれて 出会いは牛若 武蔵坊

※演題紹介※


 薙刀と牛若丸はギリギリまで高く。弁慶が不自然なくらいに動いている野心作。

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弁慶の向き直りの過剰さが、牛若丸の早さを感じさせる


 長らく盛岡山車の手本となってきた月岡芳年の牛若丸に、たぶん立体では一番迫れた。






大町組 【風流  /見返し 新門辰五郎

岩手沼宮内山車

江戸の顔見世 素襖の袖に 市川ゆかりの 三枡紋
邪気も霧散の 轟く声音 響く志ばらく 歌舞伎見得

※同構図先行作・演題紹介※


 暫数ある中でも、体勢勝負の素手の見得。

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特徴的なミミが大きく目立つよう工夫されている


 新門辰五郎は昭和の末に同組の見返しに出たことがあり、当時も同じ纏振りの姿であった。






の 組 【風流 地震加藤 /見返し 鯉の滝登り

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勇武の誉れ 韓八道に 其の名も高き 清正公
くずれし石垣 桃山城に 今ぞ咲く花 義の香り

※演題紹介※


 盛岡型の人形山車では実に昭和36年以来、半世紀以上を経ての登場演題。熊本地震復興へのエールにもなった。

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の組の滝登りは自作移行初期に見られて以来。当時の面影に似せて作ったように見える


 格好良くはないが、味があってユーモラスな趣向。






愛宕組 【風流 矢の根五郎 /見返し 登龍門

岩手沼宮内山車

音に名高き 歌舞伎の山車を 引けや稲荷の 社まで
歌舞伎名代の 矢の根の五郎 黒に五色の 蝶が舞う

※演題紹介 演題紹介(登龍門)※


 自作以来、筋隈取りの歌舞伎演題を数々作ってきたものの、定番のこの題材は初挑戦。

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見返しは下に鯉・上に龍がいて、隣の滝登りと差別化









ろ 組 【風流 碁盤忠信 /見返し 十五夜

岩手沼宮内山車

碁盤構えて 北条方の 寄せ手蹴散らす 歌舞伎見得
碁盤構えて 追い手を攘い 忠臣忠信 迎え撃つ

※上が伝統歌詞・下が組自作詩

※演題紹介※ ※当組前作※


 3年前はつぶし付き、今回は建具をおごって派手な構えの1体に。

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足の置き方を従来と逆にすると、追い出す物語が明確になる。
 碁盤を高く、極力外に。動作の「次」が見える構え。






国体記念山車 【風流 鏡獅子 /見返し わんこきょうだい

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※演題紹介※


 6台目の沼宮内山車は今年で三作目、柔らかな姿勢は舞台に伴う蝶かもしれない。

岩手沼宮内山車
パレード出発式の壮観





※正式な演題と、祭典山車歴代演題


撮影・音頭収集:山屋賢一(平成28年10月2日)
岩手県岩手郡岩手町沼宮内稲荷神社祭典山車
(管理人連絡先:sutekinaomaturi@outlook.com)
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