黒沢尻秋葉神社火防祭典山車2016

 



 盛岡借り上げの十二区の山車がこの年も新出し趣向で、しかも今回は表裏であった。そういう試みがある限りは、このような項を出し続けたいと思う。


七 区 【風流 定火消し臥煙絵巻 /見返し 娘猿回し

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 臥煙、とは消火の古い呼び方。
 前年に町火消しが出たので、今回は武官の務める定火消し。やはり貫禄が違う。

 牡丹のほか、菊や蓮・アヤメなど盛岡地方では見慣れない花も皆紙製で、多彩な色味だが暗に落ち着きをもって配されている。




十二区 【風流 操り三番叟 /見返し 八重垣姫

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江戸の歌舞伎の 顔見世興行 泰平祈りて 舞う踊り
町の印も 田町を玉と 競う祭りの 三番叟



 少し前の見返しに裃姿の後見を加え、「伝説の演題」を復活。絵紙は当時の年代物を使用。
 祭典後は7月に大更・9月には葛巻下町組の見返しに「三番叟」の題で上がった。 
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 飾り方は「黒沢尻スタイル」ともいうべき、丈を低く工夫した仕様(飾り物は町内他の組より絞ってある)。等身大に近い人形を表に使ったのも、この地ならではの調和で見える。
 見返しは過去の写真と見比べてみて、顔も兜も手先も新調されているとわかった。特にも兜のキラキラ・硬質感が印象的。

 牡丹は前年の鍾馗を彩った風と同じく、立っていて不規則。一戸のように、支柱が四隅に寄っている感があった。




三 区 【風流 鞍馬山ノ牛若丸 /見返し 静御前

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 表裏の趣向対応を徹底しているのは県南では珍しい。黄色や紫の布牡丹が混じる色鮮やかな山車。

 地元製の3区・7区の見返しには滝があり、鯉が登っている。これも当地広域の古態の名残では、と思う。





※黒沢尻秋葉神社火防祭見物歴・歴代演題


平成28年4月24日撮影/写真・文責:山屋 賢一
(管理人連絡先:sutekinaomaturi@outlook.com)
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