熊野神社例大祭石鳥谷まつり2016

 

 数ある盛岡山車のお祭りの中で最もゆったり・じっくり山車を見られるのが、9月10日の石鳥谷である。

中 組 【風流  /見返し 女なまず

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これぞ吉例 太刀風なびく 中組自慢の 暫よ
(見返し)悪事あばいて 謡いに添える 女照葉の 伊達姿

※演題紹介※


 暫は盛岡山車伝承全域の頻出題である。石鳥谷では西組を除く4組で採題歴がある。
 中組は平成7年は元禄見得・平成15年は太刀を抜きかける姿で出し、今回が3回目。音頭に上がったように、まさに「組自慢」の演し物である。

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見返しは当地ならではの、舞台を踏まえた新趣向


 電飾下では襷の影が片側の口元に少しだけ入って、荒事の面構えをさらにきつく見せた。






上和町組 【風流 義経八艘飛び /見返し 英執着獅子

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源平競いて 長門の灘の 八艘かなたの 波に舞う
八艘飛びの 神業魅せて 打倒平家の 夢叶う

※演題紹介※ ※参考作※


 岩手町型を極めた超跳躍の八艘飛びに撚りが入り、当地独特の色味が加わった。

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見返しは2度目の採題だが、ぐっと豪華に華やかに・妖艶になった


 『英執着獅子』は、女形が獅子に変わる華やかな歌舞伎舞踊。昭和30年代の盛岡山車に、後半の獅子の姿が上がっている。
 上和町組で採り上げたのは前半の女形の踊り、この女形は演出によってお姫様であったり遊女であったりする。






下 組 【風流 黒田武士 /見返し 猩々

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母里の友信 大杯受けて ひのもと一の 槍を獲る
斗酒の大杯 呑み干す武勇 名槍賜る 黒田武士

※従来の型・演題紹介※

※演題紹介(見返し)※


 槍を抱え込まずに前に置き、全容を見せる工夫。当年の石鳥谷では、際立って創意のある山車である。

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実は歌舞伎取材でないらしい。見返しも酒に関わる題材で統一








上若連 【風流 曽我の対面 /見返し 舞鶴

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さだめの対面 言祝ぐ初春に 富士の約定 起つ覚悟
(見返し)舞鶴手引きの 祐経やかた 誓う本懐 曽我の遺児

※演題紹介※


 3度目の採題だが、型は変えた。石鳥谷では上若連のみが手がけている、品の良い2体歌舞伎である。

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舞鶴は上若連が盛岡山車圏内で最も多く作っている。背景画は日ごとに変えたとか


 ポーズは大差無いが、今回は登場でなく最後の場面。「実際の舞台では、二人の周囲に花魁がたくさん並びます」とのパレードコメントがあった。






 他に、西組が景清の牢破り、見返しにかぐや姫の山車を奉納した。



※正式な演題と、熊野神社祭典山車歴代演題


撮影・音頭収集:山屋賢一(平成28年9月10日)
岩手県花巻市石鳥谷町 熊野神社祭典山車
(管理人連絡先:sutekinaomaturi@outlook.com)
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