志賀理和気神社例大祭日詰まつり2016

 

 趣向まで含めれば、4組とも初挑戦・日詰初登場の題材を採った。

上 組 【風流 政宗一揆掃討 /見返し 乙姫

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金の十字架 かしらに備え 白の装束 身に纏い
(見返し)乙姫歓待 わすれて宴 帰る浦島 老いとなる

※盛岡山車の伊達政宗※


 関ヶ原合戦の時すら、政宗は天下取りを狙って策動していた。まして秀吉の治政など、納得できるものではなかった。二度秀吉に反し、二度「綱渡り」で命を拾った政宗。死罪通達の呼び出しに自ら金の磔台を抱え都大路を練り歩いた武勇伝は、奇抜で洒脱で、たまらなく「伊達」である。

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快晴のもとでは磔台がすさまじく輝いた

 正面の眼帯が刀の鍔でないのは、当年の大河ドラマ『真田丸』仕様。見返しの乙姫様も、やはり当年のコマーシャル「三太郎シリーズ」に登場し人気を博したもの。






一番組 【風流 大保原の戦い /見返し 懐良新王

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駆けよ戦場 鬼神となりて 馳せよ菊池の 覇気をもて
九州を鎮めの みこころいだき 駆ける武光 大保原



 熊本地震復興を応援する、肥後益城の猛将菊池武光の山車。大保原(おおほばる)は筑後川合戦の最激戦地で、武光率いる寡勢の南朝方が勝利を拾い、懐良親王の征西府が以降長らく九州を制した。

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見返しは皇子懐良が海を渡り、九州に至る姿

 これで歌舞伎・武者・裸人形・二体・再作・馬もの…と、自作以来一通りの型を経験したことになる。






橋本組 【風流 碇知盛 /見返し 源九郎狐

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見るも勇まし 大物浦に 最後を飾る 大碇
(見返し)親と知りつつ 初音の鼓 御前しずかと 源九郎

※演題紹介※

※演題紹介(見返し)※


 歌舞伎の碇知盛の舞台は、壇ノ浦でなく大物浦。すなわち船弁慶の怨霊が、嵐の中で義経を襲う平家の生き残りとの設定である。それでも敗れ血だらけになった知盛は安徳天皇を義経に託し、海神の如き威風を残して荒波に身を投じる。

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表には平成9年に登場、舞台幕切れ・桜吹雪の中の宙乗り六方を再現

 表裏とも各地の過去の音頭歌詞を使ったが、碇知盛については「壇ノ浦」の入るものは使わなかった。

(登場歌詞と出典)
・見るも勇まし大物浦に 最後を飾る大碇(盛岡 穀町)
・碇知盛平家の最期 たぎりて落つる潮の中(一戸 上町組)
・碇綱へと体を任せ 知盛最期 荒海へ(沼宮内 大町組)
・春の吉野に萬妥の桜 誉れ忠信 世に残る(盛岡 玉組)
・千本桜に鼓を奏で 春の野山は絵の如し(橋本組1997)
・鼓奏でる愛妾しずか 化身忠信たわむれる(盛岡 お組)
・親と知りつつ初音の鼓 御前静と源九郎(盛岡 お組)







招聘:一戸町橋中組より
下 組 【風流 織田信長安土大饗応 /見返し 森蘭丸

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栄える日詰 良き日の祭り 神に供えた 風流山車
安土の宴に 明智の家紋 信長怒りて 引き千切る

※貸出先※


 明智光秀が準備に奔走した「安土大饗応」の宴席を、信長が怒りにまかせてぶち壊してしまう。桔梗紋の幕を踏み破り、引き千切り、光秀を面罵し、その応報たる本能寺の変にて覇王信長の夢は頓挫する。













※祭典山車歴代演題

撮影・音頭収集:山屋賢一(平成28年9月2〜4日)
岩手県紫波郡紫波町 志賀理和気神社祭典山車
(管理人連絡先:sutekinaomaturi@outlook.com)
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